炎上炎上

ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性 (ちくま新書)

ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性 (ちくま新書)


大学3回生ぐらいの頃から読んでいたブログ(荻上式BLOG)の中の人の新書。ネットの懐かしい事件を参照にしつつ、炎上の仕組みを解いていく本。トライブ(部族)に関する記述と人の行動を制約するアーキテクチャの話が非常に面白かった。トライブを引用すると、こんな感じ。

トライブ
どういうことかと言うと、政治的にリベラルな思想の持ち主はリベラルな本ばかり読み、政治的に保守的な思想の持ち主は保守的な本ばかり読む。両者は互いに論難しあうことが多いにもかかわらず、論敵の本をきちんと読み比べている人はごくわずかで、自分の思想にあった本ばかりを読む人が基本的に多いということです。
このような傾向は、書籍の購買履歴ばかりでなく、ブログなどを用いたコミュニケーションにおいても観測されますし、右派と左派、あるいはフェミニストと反女性運動などの政治的な対立や趣味のトライブ(部族)においても観測されます。 p72

話はここから排他的なグループだとかクラスター化がなんたらと広がっていくのだが、似たような文章をどこかで読んだことあるな、とおもったら、斎藤美奈子の『趣味は読書』だ。確か冒頭の部分で、ミステリを読む人はミステリしか読まないし歴史が好きな人は歴史しか読まないから縦横無尽に読みまくっている私がいろんな読書の世界を紹介しましょう、みたいな感じだった(気がする)。本著に書いてあったんだが、「読書を趣味に選ぶことで売れ筋の本を読む人を、あんなのファッションだ、と小馬鹿にする」人にまったく当てはまっていた(笑)。