人間は犬に食われるほど自由だ。 藤原新也

黄泉の犬

黄泉の犬


表紙の写真は、人間の死体が野良犬に食べられているところ。写真家なのか思想家なのか、取りあえず、初めて、藤原新也の文章を読む。オウム真理教とインド放浪について書かれている。前者のオウム真理教に関しての記述には、残念ながら僕はそれほど興味も感銘も受けなかった。おそらく、その理由として、その当時僕が日本にいなかったからだと思う。テレビの放送やテキストでの情報は入ってはいたのだが、リアルタイムで、友人たちと語りあったり、日本にいなかったから、つけるテレビのチャンネルが全てオウム問題を扱っているという状況がなかったりするから、なんとなく、オウムの話題は海の向こう側の騒ぎのように思えていた。だから、麻原の兄がどうしただの、皆おかしくなっていただのと、自分が関係していたかのように興味がもてない。例えて言うと、日本人が9.11についての感心くらいしか興味がない、といったところか。いろんなところで、あれで世界が変わったというが、変わったのはアメリカだ。
だから、麻原云々よりも、インドで藤原新也が考えたり、行動した内容のほうが面白かった。余談だが、今度、うちの親父がインドに転勤だ……。小さい頃から、住むところを転々としてきて、親が住むところが里だとするならば、正月は、インドに里帰りになるのだろうか。