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クロスイッチ

クロスイッチ―電通式クロスメディアコミュニケーションのつくりかた

クロスイッチ―電通式クロスメディアコミュニケーションのつくりかた


広告系の本って大体装丁がイイ。先日、お付き合いしている代理店の方が「読んだ、情報が整理された、でも電通」みたいなことを仰っていたので、つい、ぼくも勢いあまって購入。さっさと読む。読了後の感想は、なるほどそうですか、の一言。
全体としては得られる所もあったし、ゴミみたいな章もあったし、当たり前のことを当たり障りないように言っていたり、と、とてもバランスのとれた普通の本。
良いな、と思ったところをメモメモ……

今すぐ使える「シナリオアイディア」の3類型
〜〜略〜〜これはコンタクトポイント、メッセージ、心理的アプローチを考慮し、「複数のタイプの情報や広告に能動的に接触させて、ブランドのファンにさせる」体験構造だ。3つの型を複合的に組み合わせていくことも可能である。
1.パワーバリエーション・シナリオ : 同種のフォーマットでバリエーションを提示する。
2.タイムライン・シナリオ : 時系列でメッセージを変化させる
3.メディアスプリット・シナリオ : 触りで関心を集め、残りを別のメディアで展開する。 
p60 (2章)

いや、プランを立てるときに、上記のようなことは毎回考えるのだが、こうやってフレームワークとして頭の中にインプットしておくと、頭使わなくてすむから楽チンになる。

コンセプトとは「課題を解決する力のある言葉」
ある、クリエーティブディレクターから、「広告におけるアイデアは、ブランド戦略、クリエーティブアイデア、メディアプランの3種類しかない」と教わったことがあります。この中で、「ブランド戦略=キャンペーンコンセプト」にかかわるアイデアこそ、最も根源的で、重要だと思います。
明確な「コンセプト」さえあれば、いつの時代にも通用すると思います。この場合のコンセプトとは「課題を解決する力のある言葉」であって、それっぽい美辞麗句でも思いつきでもありません。
p105 いつの時代も、「コンセプト」が本質だ。(インタビュー)

と、いうか、各著名な電通関係者へのインタビューがこの本の中で一番良かった!

で、ひどかったのが5章。もう、これはただの電通の広告。インサイトだかなんだか知らないが、2000円も払っている人に「電通は凄い仕組みを持っている。だから、クロスメディアで展開しませんか」と、露骨なまでに売りつけようとしているのは、あまりにも読者のことを考えていない。4章までのモチベーションが5章で一気にダウンだぜ。
そもそも、この本をクロスメディアで展開しているのかが疑問。そりゃ、ターゲットは広告関係者やビジネスマン向けで、本著で紹介されているマスなどのありとあらゆる媒体を横断的に使ってしまうと、赤字になるかもしれないが、それならそれで、低予算で展開できる方法があると思う。特設サイト作って、こういった感想文を全て集めるとか、ブログに書いてくれた一人ひとりにブクマつけたりコメントやトラバ残したりとか、何かと連動させるとか……。「ノウハウ本出しました、そのノウハウは一切使わないで売るけどね!!」って感じが、どーも、ね。
まあ、でも、キレイに情報は整理されているし、読みどころもあるので、まわし読みはしてもいいと思います。