1月上旬に読んだ本

 

改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 (単行本)

改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 (単行本)

 

 「金持ち父さん貧乏父さん」ロバート・キヨサキ

マルチ勧誘やネットワークビジネス、または自己啓発系セミナーで聖典的な扱いを受けているため、キワモノ系の本だと思って敬遠していたのだが、年始のブックオフセールで安く売っていたので、買って読んでみた。なにごとも食わず嫌いはだめだからね。

読んでみると、実際に思っていたイメージや悪口を言われるような内容ではまったくなかった。「不動産投資」だの「資産運用で儲ける」というキーワードばかりを聞いていたのだが、それらはあくまでも手段の話であって、本著の伝えたい趣旨とはずれていた。

この本は「価値観」に関する本だ。

「会社とは稼ぐところではなく学ぶところだ」「人の話に耳を傾けることは、自分が話すよりも大切だ。もしそうでないとしたら、神様は人間の口と耳の数を逆にしたはずだ」など。

一生懸命働いている状況を「ラットレース」と呼ぶなど物凄い勢いで煽ってくる文章は、人によってはイラっとさせられるものだろう。しかし一方で断定的で力強い言葉は、よくわからないうちに気分が高揚してくる。何気ない日常の不満と誰しもが夢描く理想の生活を常に対比させるのが、なんとも上手だ。

感想サイトを巡っていると、2冊めまでは名著らしいのだが、3冊目から怪しくなってくるらしい。

お金儲けをしたければ常に頭を使って考えろ、と言いつつ、巻末の方では自分が開発した値段の高いボードゲームを薦めているあたりが面白い。親切にもユーザーから値段が高いって質問とその返答まで載せている。

自分の頭で考えられない人はボードゲームも買わされるし、3冊目以降の変な本にも手を出してしまう。この仕組そのものが「金持ち父さん」の発想だと気がつく頃には、勉強代を支払わされているという、本のそのものがトリックみたいだ。

 

 

ジョーカー・ゲーム (角川文庫)

ジョーカー・ゲーム (角川文庫)

 

ジョーカーゲーム

ずーーっと前から気になっていたのに、手に取らず数年が立ってしまった。似たような本で読みたいのに読んでいない本で「機龍警察」などもある。

さて、本著はミステリ的な要素もあるけれども、基本的にはスパイ思想の本だ。クールで知的で「人でなし」の生き様はまったく共感できるものがない。だからこそ、主人公周辺の登場人物たちと「スパイの奴らはおかしい」と外から狂気を眺める楽しみ方ができる。

やりすぎると中2臭くなってしまう設定を、ぎりぎりスパイ哲学のようなものに落とし込み、きっちりと境界線を引いているから、たまにスパイが見せる「普通の人」っぽいところにグッとくる。たぶん、最終章の最後のアレでクラっと来る人も多いと思う。僕がそうだったし。

続編が2冊も出版されているらしいので、読むのが楽しみだ。