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10月中旬の読書。be careful to ハルキスト。

 

職業としての小説家 (Switch library)

職業としての小説家 (Switch library)

 

人との交流の際、もっとも気をつけているのが村上春樹好きの人間だ。

何故かと言うと、「村上春樹は趣味じゃない」みたいなことをファンに言ってしまうと、とても気分を害した顔をする人が多い気がする。これが「平山夢明きもちわるいよねー」とか「江戸川乱歩はちょっと・・・」と言っても「左様ですか」みたいな感じで終わるんだけど、春樹だけは毎回反応が微妙な感じだ。おまけにその後の話も盛り上がったこともそうそうないので、やっぱり趣味が違うのだろう。

それでも、たいして好きでもないのだが、読んでしまう。作品よりもこういうエッセイの方が読みやすいし、理解できるし、自己顕示欲みたいなものがじんわりと溢れているので、どことなく親しみも湧く。

特に気に入ったところの文章は以下の通り。

アイザック・ディネーセンは「私は希望もなく、絶望もなく、毎日ちょっとずつ書きます」と言っています。それと同じように、僕は毎日十枚の原稿を書きます。とても淡々と。「希望もなく、絶望もなく」というのは実に言い得て妙です。p142

毎日こつこつやるのがやっぱり大切なんだな、と結局自己啓発的な読み方をしてしまっていた。こんなこと言っていたら、また怒られるな・・・。

 

陽気なギャングは三つ数えろ (ノン・ノベル)
 

ふらっと立ち寄った本屋でたまたま目があった。

伊坂幸太郎は初期作品が好きで、最近の伊坂はあまり好みじゃない。初期の頃の伊坂であってくれと祈りながら読むのだが、そもそも初期の伊坂自体を覚えておらず、こんな感じだったろうか、とううんううんと首をひねりながら読んだ。

最初の「陽気なギャングが地球を回す」が大変面白かった思い出がある。帯だったか、解説だったか忘れたが、そこで紹介されていたのが言葉が「和製ウエストレイク」というコピーだ。伊坂幸太郎の本からドナルド・E・ウエストレイクを知り、「ドートマンダーシリーズ」にはまった経緯がある。銀行強盗系の主軸がウエストレイクになってしまった為、どうしても他の作品の評価が辛くなってしまっている気がする。

本作もそれなりに面白かったんだけど、ダラダラとしょうもないお喋りは、海外作家の方が軍配が上がる。大学生の頃に読んだ時は、響野の無駄な演説とか好きだったのだが、おっさんになってしまった今では、ただの邪魔な痛い人にしか見えなくなってしまった・・・。