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ゲームばかりで本読んでないや。

ようやくFall Out4のメインクエストをクリアした。一旦ここでやめて、ドラクエビルダーズに手を出そうと考えている。読書が進まん・・・。

 

僕は小説が書けない

僕は小説が書けない

 

 『僕は小説が書けない』

何か面白い小説はないかなあ、とレビュー系サイトをうろうろしていた時に知った本。

乙一の別名義「中田永一」とどこかで名前を見たことがある中村航(たぶん映画)の合作小説。リレー形式で書いたらしい。

内容はいたって普通の青春小説。小説をかきあぐねている主人公が文芸部に入り、個性的なメンツに囲まれて、青春する話。そこでテーマになるのが小説を「技術」または「才能」で書くかということ。それぞれのスタンスを持つ人物からアドバイスを受け、主人公と共に読者もどっちなんだろうなあと考えたりして楽しめる。ただ、内容そのものは特にこれといって特筆することはないのだが、この小説の作られた背景が面白い。

本作は、芝浦工業大学の「ものがたりソフト」と呼ばれるプロット自動生成機で設計図を作り、そこに2人で物語を肉付けしていった作品らしい。事前にこの情報を知っていたから、作品に対して、可もなく不可もなしといった評価になってしまったのかもしれない。

破綻のないそこそこの物語を作ることに関しては、本作そのもので「技術でなんとかなる」を証明しているというのが面白い。作品の中では結局、「技術」なのか「才能」なのかどちらともつかずな中途半端な終わり方をしたんだけど、どうせなら最後にこの物語製作背景を書かれたメタ的展開になれば、いろいろ驚いたかもしれない。

あと、ちょっと気になったのが乙一が書いた主人公と中村航の書く主人公とでは、根暗具合が少しずれていて、急に「え、こんな性格だっけ」ってなってしまう箇所がいくつかあり、どちらかが書いたというパート分けなど明記されていないにも関わらずなんとなく分かってしまうのが、「個性」というか「才能」の部分なのかなあ、なんと思ってしまった。

 

ニコニコ時給800円 (集英社文庫)

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始めての海猫沢めろん。「左巻キ式ラストリゾート」が話題になった頃から知っていたのだが、なかなか本屋でこの作者を見つけることができていなかったので、ずっと未読だった。

読みながら最近読んだ何かに似ているなぁ、思い出せないなぁ、なんて思いながら最後の解説にたどり着いて、ドンピシャで思い出す。というか、解説を書いた山内マリコを思い出せないでいたのである。

山内マリコの『ここは退屈迎えに来て』が田舎の若者のどん詰まり感ならば、本作は時給800円で働く若者の「今」を切り抜いた話だ。ただ、登場人物たちもまったく悲観的ではないし、どちらかというとコミカルな感じなので、質というか方向性はまったく違うんだけど、何か共通点があるように思える。

全編、寸止めみたいな終わり方をするので「もっと続きが読みたいッ」となるなあ。上手い。